うちでは、個体数は多くないですが、ロフォフォラを栽培しています。 なんとなくですが、ツルビニの仲間と思っていたのですが、先日の論文ではマミラリアと近く、これれはマミロイド クレード(共通の祖先から進化した生物のグループ)と記載されていました。 ちょっともともと持っていいたイメージと、かなり異なります。 論文名: 「PHYLOGENETIC RELATIONSHIPS AND EVOLUTION OF GROWTH FORM IN CACTACEAE (CARYOPHYLLALES, EUDICOTYLEDONEAE)」 - - - サボテン科(ナデシコ目、双子葉植物目)の系統関係と成長形態の進化 . マミラリア(Mammillaria)とマミロイド(Mammilloid)クレードこの研究では、マミラリア(Mammillaria)が多系統である可能性が示唆されています。 これは、Mammillaria picta の位置が系統樹上で他のマミラリア属の種とは異なる場所に位置していることから示唆されています。また、「マミロイド(Mammilloid) クレード」というグループが定義され、このクレードには以下の属が含まれています:
この「マミロイド クレード」は、北米の乾燥・半乾燥地域におけるサボテンの多様化を示すものであり、小型の球状で、いぼ状の茎を持つものが含まれます。 このクレードには、Mammillaria(約145種)、Coryphantha(55種)、Escobaria(23種)といった種数の多い属が含まれています。 2. ロフォフォラ(Lophophora)
ロフォフォラ(Lophophora)は、上記のマミロイド クレード に属しています。 前の研究でも、Acharagma、Lophophora、Obregonia の関連性が指摘されていましたが、この研究でも同様の結果が得られています。 3. 結果に対する根拠 これらの結果は、複数の遺伝子マーカー(trnK/matK, matK, trnL-trnF, rpl16, ppc)を用いた系統解析に基づいています。 特に、5遺伝子を連結した最尤法(ML)系統樹において、これらのクレードが強く支持されています。 ただし、核のマーカーであるppcの結果は、他のマーカーとは異なる関係性を示す場合もあり、注意が必要です。 4. 研究方法 この研究では、6148 bpのプラスチドと核のマーカー(trnK/matK, matK, trnL-trnF, rpl16, ppc)を連結したデータを用いて、系統解析を実施しました。 解析には、パーシモニーラチェット法と最尤法が用いられ、Cactoideae亜科の成長形態の進化傾向を評価するために、祖先形質復元も行われました。 研究対象には、サボテン科の約85%の属を代表する224種が含まれています。 5. 結論と今後の展望 この研究は、サボテン科の系統関係と成長形態の進化に関する理解を深める上で重要な貢献をしています。 特に、Cactoideae亜科における主要なクレードの特定や、成長形態の進化傾向の解明に役立つことが期待されます。 今後は、より詳細な分類学的研究や、他の遺伝子マーカーを用いた解析により、これらの結果をさらに検証し、サボテン科の進化史をより詳細に理解することが重要です。
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私が加入しているサボテンクラブの会長は、大のフェロカクタス好き。 こんなデカくて、痛々しそうなサボテンの何処が良いのだろう? ・・・と、10年ほど前は全く理解できなかったのですが・・・ 今となっては、フェロカクタスが私の温室に鎮座しています。 私が最初に購入したフェロカクタスは、金鯱(エキノカクタス)と交配された個体との事でした。 (滋賀の老舗サボテン屋さんで購入) フェロカクタスとエキノカクタスは相互に交配できるのであれば、この2属は近縁種なのだろうと思っていました。 そこで、この近縁関係を学術的に証明している情報は無いか?と以前から気になっていました。 Chat GPTぶん回し検索をしていると、サボテン関係はBotanical Society Of Americaという所の論文掲載がホットスポット?と思えるようになってきています。 そこで、調べてみると下記論文がみつかりました。 PHYLOGENETIC RELATIONSHIPS AND EVOLUTION OF GROWTH FORM IN CACTACEAE (CARYOPHYLLALES, EUDICOTYLEDONEAE) - - - サボテン科(ナデシコ目、双子葉植物目)の系統関係と成長形態の進化 ただし、この論文、南米サボテン、北米サボテン、森林性のサボテンから、オプンチア、杢キリン類までの系統樹を作成してみる!という気宇壮大な内容になっています。 また、発行年も2011年と若干古いです。 また、DNA解析も説明変数がちょっと変わることで相関係数/有意度とか大きく変わってくるのでは?と素人ながらに感じることもあります。 ※ 私は生物関連でデータ解析は行ったことはありませんが、企業データで統計解析を行うことがあります。 この時に、説明変数をチューニングすることで、大きく求める結果が変わったりすることがあります。 その時からの想像です。 いずれにせよ、この論文をNotebookLMに読み込んで頂き、フェロカクタスとエキノカクタスの関係性について、説明してもらいました。 (蛇足)ChatGPTが出てきたばかりの頃、ChatGPTのハルシネーション(幻覚/でたらめ)が問題となっていました。 ずいぶん改良されたとは言え、Chat GPTではやはり、ハルシネーション的な挙動を感じる時があります。 一方、GoogleのNotebookLMは与えられた資料(PDFなど)をより深く読み込み。 知らない事は知らない。 書かれて無いことについて、そんな事は書かれていません!と明確に否定します。 その点、使い勝手がよく、外国語文献の解析には愛用しています。 1)フェロカクタス クレードについて クレードとは、共通の祖先から進化した生物のグループのことです。 この論文では、サボテンの仲間であるフェロカクタス(Ferocactus)というグループに注目していますが、フェロカクタスは色々な種類が混ざったグループであることが分かっています。 Butterworthという研究者たちが、以前にフェロカクタスに似たグループを見つけました。 この論文の研究者たちも、同様のグループを見つけたと報告しています。 このグループを、ここでは「フェロカクタス クレード」と呼ぶことにします。 この「フェロカクタス クレード」には、フェロカクタスだけでなく、他の種類のサボテンも含まれています。 具体的には、以下のサボテンが「フェロカクタス クレード」に含まれています。 ・Thelocactus(テロカクタス) ・Stenocactus(ステノカクタス) ・Leuchtenbergia principis (レウクテンベルギア 晃山) ・Sclerocactus uncinatus (スクレロカクタス 羅紗錦) 2)フェロカクタスと金鯱との近縁関係
結論から先に言うと、Echinocactus grusonii(エキノカクタス・グルソニー、通称:金鯱)は、「フェロカクタス クレード」には含まれていません。 この論文では、「金鯱」はアズテキウム(Aztekium)クレードという別のグループに、アストロフィツムと一緒に属しているとされています。 アズテキウム(Aztekium)クレードは、Cacteae族の中で比較的初期に分岐したグループです。 「フェロカクタスクレード」に含まれるサボテンは、1本で生えるものもあれば、群生するものもあります。 また、茎(体)には肋(あばらのような模様)があり、その肋に沿ってイボのようなものがついているのが特徴です。 ただし、この「フェロカクタスクレード」が本当にまとまりのあるグループなのかどうかは、まだはっきりとは分かっていません。 この論文の分析でも、このクレードの支持率は中程度とされています。今後の研究で、より詳細が解明されていくと、変更される可能性があります。 テロカクタス・マルチケファルス KKR383 実はテロカクタスが結構好きです。 以前、「眠獅子」と呼ばれるテロカクタスを栽培していました。 その時は、カッコ可愛いサボテンだな!と表面をなでなでしては「悦」に浸っていました。 いつか眠獅子も再度栽培したいな!と思っていますが、なかなか以前栽培していた大きさの眠獅子に出会えていません。 海外の種子リストにも沢山テロカクタスが掲載されています。 種子リスト上にある”Thelocactus”の文字が「おいでおいで」と手招きしているような気がしたので、一昨年からいくつか播種しています。 このマルチケファルスは若干蒸し暑い気温が苦手の様で、夏には肌が荒れたりしてきます。 また、一部の個体ではアリオカルプスの様なシワが入ってきたりしています。 別の個体ですが、シワなしの個体も存在しています。
シワなしの個体は、若干小さめの個体が多いのですが、年齢を重ねたらシワが増えてくるかもしれません。 サボテンの専門サイトは数多あります、ギムノカリキウムの専門サイト、エキノケレウスの専門サイトなどなど。 ただし、なんなんでしょう。 どれもが、分かり難い。 読んでいても遅々として進みません。 まず、用語がそもそもギリシャ語、ラテン語由来のため、専門用語に秘められた背景が分かり難いというのがあると思います。 専門用語を見ても、映像をパッとイメージする事が出来ません。 悶々としている時、ちょうどドイツのクラッスラ属の専門サイトで、サボテン用語の語源(Etymology)解説しているPDFがアップロードされていました。 International Crassulaceae Network(国際クラッスラ科ネットワーク) >> 語源紹介に関しては、このサイトの”Cactician 4 HQ-1.pdf”が秀逸です。 今までは、専門用語と+Etymology(語源)の2つを合わせてGoogle検索をかけて、「あーでもない、こーでもない」と調べていたのが、簡素化されたので大助かりです。 ギムノカリキウムのスカブロセミネウムとはどういう意味? スカブロセミネウムとは「ごつごつ荒々しい表皮を持った種子」と言う事が説明されています。 このページのおかげで、ギムノカリキウムの種子形態によるグループのページをまとめることができました。(>>>ギムノカリキウムの種子形態グループ) 前にも書きましたが、芳明園さんに行ってきました。 忘れっぽいので購入したサボテンを記して置こうと思います。 オプンチア・フラギリス やっと手に入れることが出来ました。 万能台木として紹介されていることもあり、いつか育ててみたいと思っていました。 実はフラギリスについては、今年の冬にADBLPS(フランス)より種子を購入していました。 ADBLPSさんは「多くの趣味家に多くの種類を」がモットーの様で、10粒しか販売いただけませんでした。 臭玉(膿栓)見たいな姿・形をしている種子にギョッとしながらも、とりあえず、10粒播いたのですが、発芽したのはたったの1株。 次世代に繋げられないな~と困っていたのですが、芳明園さんで購入できたので、一安心です。 青玉(ロビビア・ペントランディ) サボテン師匠の何人かと共同で種子を購入することがあるのですが、その時に、とある師匠が”ロビビア・ペントランディ”(青玉)をドサッと購入していました。 ペントランディを各種フィールド番号ごとに、あまりに大人買いするので、何かの間違えでは?と思いオーダーする前に確認したのですが・・・ 「ペントランディは花の色が多彩なのよ」との事。 電話越しに聞いた「ペントランディは花の色が多彩なのよ」の言葉が頭の中で、山彦の様に響き、その後、時間をかけて自己暗示にかかってしまったようです。 知らず知らず、「ペントランディ!」「御意!」と即座に反応してしまうようになりました。 今回、発泡スチロールの育苗箱に「青玉」の字が見えたので、条件反射的に購入してしまいました。 本株は古くから日本に導入されたペントランディとの事です。 花芽が一つあるので、どんな花が咲くか、今から楽しみです。 杏花麗玉 ヨーロッパの趣味家がカマエロビビアの多彩なハイブリッドの写真を五月雨銃撃の様にアップロードしてきます。 インスタ・フェイスブックと止めときゃ良いのに、フォローしてしまうので、デジタル情報の洪水に飲み込まれてしまっています。 私のアルタクス(ネバーエンディングストーリー)は既に、カマエロビビア/カマエケレウスの沼に飲み込まれ、私自身も腰のあたりまで浸かってきています。 去年の今頃、E-bay経由でドイツからカット苗をオーダーしたのですが、見事に「没収」(検疫書が無い)
そんな中、今回の訪問で、カマエロビビアが沢山、しかも、今まで見たことが無いオレンジ色の花が咲いているのが見えました。 伊藤ロビビアの一種で、古くからある杏花麗玉というカマエロビビアとの事でした。 イタリア、イギリス!舶来モノ!と、そっちばかり気になっていたのですが、まさに「灯台下暗し」でした。
時間があったので、サボテン棚の様子を写真にとってみました。
このエリアには、なんとなくメキシコのサボテンが多いようです。 強い光を当てている箇所なのですが、自然とメキシコ系のサボテンがあつまってきているようです。
以下同文。
一部ランポーの胴切りをおこなっています。 ランポーはどうも年数が経つと根本が木質化する傾向があるように感じます。 そこから目に見えない腐敗が入ったりすると、長い時間をかけて徐々に根や維管束がやられる様な気がします。 こうしたリスクのありそうなものは、早めに胴切りを実行しました。
サボテンの腐りで心折れかけていましたが、こうした綺麗な花を見ると癒やされます。
規模は小さくなってしまいましたが、今後も花を愛でる為、種類を絞っていきながらボチボチやっていきたいと思います。 本株は、サボテンの師匠が実生したものを頂いたものです。 写真のように、ピンクと白のグラディエーションがあり、とても気に入っています。
昨年、播種したツルビニカルプス・ロフォフォロイデスが開花してくれました。(キリンウチワ接ぎ)
とても、順調です。 ロフォフォロイデスという名前から、ロフォフォラ属のような草餅っぽい、ツルビニカルプスを想像していたのですが、そこそこトゲがあります。 もっと大きく成長したら、トゲも少なくなるのでしょうか? 本種は、現地では石膏質(gypsum)の土地に自生していると言われています。 用土にも、石膏質の岩石をまぜると調子が良いと言われています。 石膏質の岩石ってなんだろう?と思い、入手も出てきません。 うちでは、他のサボテン同様に、赤玉土、鹿沼土、腐葉土を混ぜた用土で育てています。
オルテゴカクタス・マクドガリーが順調に増えてきています。
どんどん子供が出てくるので、挿し木ばかりやっています。 しかも、本種はサボテン随一と思えるほど根出しが簡単です。 他のサボテンよりも、かなり早く発根してくれます。 現在、ビニールハウスで育てていますが・・・どうなんでしょう? 本種はフレームでも、とても良く育ってくれていました。 却ってビニールハウスの方が良くないかも?と感じています。 まずは、今年の夏越しの状態を見極めてみたいです。
小さな苗も育てています。
よく見ると・・・結構、腐っちゃっています(泣) 本種は、キリン団扇とはあまり相性がよくありません。 海外では、オプンティアとキメラ現象がおきている写真が紹介されています。 http://www.cactus-art.biz/schede/ORTEGOPUNTIA/Ortegopuntia_sp/Ortegopuntia_PERCY/Ortegopuntia_cv_Percy.htm 「さぞかし、オプンティアと相性が良いのだろう」と思い、紅花団扇に接いでみましたが、それも微妙な成長具合です。 実生苗を大きくするのはそこそこ難易度があるようです。
最近は、温室にはしょっちゅう行っているのですが・・・
写真を撮ったり、ブログを作成する手間暇がなかなかかけられずにいます。 そうこうしているうちに、挿し木をしていたロフォフォラ ・ アルベルト ・ ヴォイテフィ君。 その一部が開花してきました。
キリンウチワ接ぎ降ろし株も開花してきたので、挿し木株の花の花粉を塗りたくっておきました。
これで、種が取れれば、お世話になっている方々に少しはお返しできるかな? |
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2月 2025
運営者近畿の住宅地の中でサボテンや多肉を育てています。 |