【原生地での概要】 ピグマエオセレウス・ビーブリー(Pygmaeocereus bieblii )は、ペルーの西南部、コリドレラ・ブランカの北部に位置するアンカシュ県のホアラズの100km西北に産する特別な植物です。 海抜は600~2000m以上で、砕けた細い岩からなる荒れ地が生息地です。 この植物は水分を吸収して膨張する時だけ地表から現れて見えますが、通常は地表から出ていない為、見つける事が難しいサボテンです。 通常は単独で生えていますが、特に高地では小さな群れ、または広がりのある大きなマット状の群生株で生えることもあります。 ピグマエオセレウス属の「基本種」であるピグマエオセレウス・バイレシアヌス(= ローレヤヌス) / Pygmaeocereus bylesianus(=rowleyanus)とは全く異なる外観を持っています。 本体は球形をしており、小さな刺に覆われています。 表皮は緑色で直径5cm(好適な環境では直径6-7 cm、高さ10cm以上)になります 【栽培と繁殖】 この高山性のサボテンには、深い鉢と排水性の高い鉱物性の用土が必要です。 過剰な水分に敏感ですが、育苗期には十分な水分が必要です。 健康な成長のために鉢内に十分な空気を提供する必要があります。 【耐寒性】 軽い霜 -5 (-10)°C を耐えます。冬の休眠期にはより寒い場所で保管する必要があり、これは花だけでなく健康のためにも重要です。 この冷たい冬期がなければ通常、蕾が少なくなる傾向になります。 【日当たり】 十分な日光が必要です。 【繁殖】 通常は脇芽の挿し木や接木で繁殖されます。 接木栽培された株は一般的に多くの脇芽を出す傾向にあります。 自分自身の根で栽培することも可能ですが、その場合、ゆっくりと成長し、数年間花を咲かせるまでに時間がかかります。 種子繁殖も難しくはありません。
【種小名:ビーブリーとは誰への献名か】
Cactaceae Systematics Initiatives 22 (2007)において、「Wolfgang Biebl」が誰かが明らかになりました。 Diersは、ドイツ政府によってペルーに調査をするように送られ、偶然その植物を見つけた人物だと言っています。 「The Etymological Dictionary…」によると、「Wolfgang Biebl」は「ドイツのサボテン収集家」です。 【2種類のビーブリー(高山性/低山性)】 Franz Kühhasによって再発見されたとき、600mのリオ・サンタ渓谷から2000m以上の山上に存在することがわかりました。 「低海抜」の種はトゲが細く、高さ13cmまでですが、「高海抜タイプ」は地面に平らで、多くの群生株からなる大きなマットを作ります。 2007年にDiersは「低海抜のタイプ」を「ピグマエオセレウス・ビーブリー亜種:クエハシー(Pygmaeocereus. bieblii var. kuehhasii)として記載しました。 ピグマエオセレウス・ビーブリー亜種:クエハシーはペルー南部のピグマエオセレウス・バイレシアヌス(= ローレヤヌス)に似ていますが、驚くことに、2つの種類は交配できないとKühhasは報告しています。 【産地:GC1092(Field number: GC 1092,04)に関する情報】 リオ・サンタ渓谷に近づいたところにビーブリーが自生している丘があります。 丘の頂上は禿山の状態で、細かい砕けた岩からなり、 ビーブリーの何百もの頭が地面と一緒に育っている生息地 (GC1092) です。 同じような頭が多数のグループに分かれているように見えましたが、すべて単一の植物に属していることがわかりました。 同じ丘には "Espostoa nana"、"Melocactus peruvianus"、 "Mila pugionifera"もありました。 産地:GC1093(Field number: GC 1093,07)に関する情報 GC1092より400mほど下った丘にはより多くのサボテンが存在しています。 GC1092の高地にあるすべての種もここにもありますが、更には"Haageocereus zehnderi"、巨大な"Neoraimondia gigantea"も生えています。 ビーブリーは前述のGC1092のコロニーと似たような刺をもっていますが、GC1093では、より背高く育っています。
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7月 2024
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