スキアエノクロミス フライエリー/ Sciaenochromis fryeri
Sciaenochromis fryeri
スキアエノクロミス フライエリー
スキアエノクロミス フライエリー
学名の意味
「ヒメジ科の魚ににたハプロクロミス」
skiaina, skion(ギリシャ語)= ヒメジ科(ウミヒゴイなど)
skiaina, skion(ギリシャ語)= ヒメジ科(ウミヒゴイなど)
スキアエノクロミスの体色と体型
スキアエノクロミス・フライエリーは最大で12㎝~15㎝前後の中型魚です。
餌を大目に太らせて飼育すると、それよりも大きくなることがあります。
餌を大目に太らせて飼育すると、それよりも大きくなることがあります。
スキアエノクロミス フライエリーの分布と繁殖形態
マラウイ湖全域に分布しています。
更に繁殖においては、口外受精をおこなっています。
口外受精の形態は隙が多く「卵泥棒」から卵を捕食されるリスクが高く、原始的な繁殖形態と言われています。
「湖に広く分布する」、「原始的な繁殖形態」、この2点からフライエリーは古くから湖に存在していた古い種類だと考えられています。
<< 繁殖方法の違いによる種族の新旧について >>
更に繁殖においては、口外受精をおこなっています。
口外受精の形態は隙が多く「卵泥棒」から卵を捕食されるリスクが高く、原始的な繁殖形態と言われています。
「湖に広く分布する」、「原始的な繁殖形態」、この2点からフライエリーは古くから湖に存在していた古い種類だと考えられています。
<< 繁殖方法の違いによる種族の新旧について >>
スキアエノクロミス フライエリーの地域差異
本魚はマラウイ湖全域に存在しますが、南方型と北方型で大きく地域的な色彩差異があります。
南方型: 頭部にかけて白い色彩が出てくる、尻鰭が黄色
北方型: 頭部にかけて白い色彩はあまり出て来ない、尻鰭が赤色
南方型: 頭部にかけて白い色彩が出てくる、尻鰭が黄色
北方型: 頭部にかけて白い色彩はあまり出て来ない、尻鰭が赤色
フライエリーとアーリーの間での分類学的混乱
本魚は長い間、スキアエノクロミス アーリーと呼ばれていました。
但し、アーリーとは北部のタンザニア領域にのみ生息する魚で、全長20㎝ほどになる大型魚です。
しかしながら、両者はとても似た色彩、体型を持っているため混乱していました。
但し、アーリーとは北部のタンザニア領域にのみ生息する魚で、全長20㎝ほどになる大型魚です。
しかしながら、両者はとても似た色彩、体型を持っているため混乱していました。
スキアエノクロミス フライエリーの捕食習性
スキアエノクロミス・フライエリーは小魚を捕食する魚食性プレデターです。
主にハプロクロミスの幼魚を捕食し、ムブナの幼魚を捕食する傾向は高くありません。
また、本魚は「徐々に間合いを詰めて捕食」する捕食形態タイプの魚です。
「追跡型」や「待ち伏せ型」の捕食形態ではありません。
また、具体的にどの様にして間合いをつめていくのか、フライエリーは様々な行動パターンを野生下では見せてくれます。
主にハプロクロミスの幼魚を捕食し、ムブナの幼魚を捕食する傾向は高くありません。
また、本魚は「徐々に間合いを詰めて捕食」する捕食形態タイプの魚です。
「追跡型」や「待ち伏せ型」の捕食形態ではありません。
また、具体的にどの様にして間合いをつめていくのか、フライエリーは様々な行動パターンを野生下では見せてくれます。
ムブナの真似をして間合いを詰める捕食形態
一部のフライエリーにはムブナの真似をすることで、捕食対象であるプロトメラス・タエニオラータスなどの稚魚を安心させる戦略をとっています。
この形態パターンは主に岩場で行われます。
本魚は体を45度の角度に傾け、岩の表面をつつき、まるで苔を捕食している真似をします。
この行動を何度も繰り返し、捕食対象であるタエニオラータスへ徐々に近づいてきます。
そして捕食範囲に入った瞬間、対象魚を素早くとらえ食べてしまいます。
この形態パターンは主に岩場で行われます。
本魚は体を45度の角度に傾け、岩の表面をつつき、まるで苔を捕食している真似をします。
この行動を何度も繰り返し、捕食対象であるタエニオラータスへ徐々に近づいてきます。
そして捕食範囲に入った瞬間、対象魚を素早くとらえ食べてしまいます。
カンパンゴの巣の周りで間合いを詰める捕食形態
カンパンゴの巣の上部にはシクリッドの稚魚が集まっています。
<< カンパンゴの巣の様子について詳細 >>
フライエリーはこれら稚魚を狙うため、巣の周りで機会をうかがう為、周遊しています。
そして、十分な間合いをつめると、素早く稚魚を捕食します。
70年代、フライエリーが紹介され始めた当初、本魚の捕獲数はとても少なく輸出されることが殆どありませんでした。
しかし、フライエリーは「カンパンゴの巣にあつまっている」という習性が分かってくるにつれ、徐々に捕獲数が増加していきました。
カンパンゴの一つの巣には常にフライエリー(オス・メスともに)が10匹程うろついていると言われています。
<< カンパンゴの巣の様子について詳細 >>
フライエリーはこれら稚魚を狙うため、巣の周りで機会をうかがう為、周遊しています。
そして、十分な間合いをつめると、素早く稚魚を捕食します。
70年代、フライエリーが紹介され始めた当初、本魚の捕獲数はとても少なく輸出されることが殆どありませんでした。
しかし、フライエリーは「カンパンゴの巣にあつまっている」という習性が分かってくるにつれ、徐々に捕獲数が増加していきました。
カンパンゴの一つの巣には常にフライエリー(オス・メスともに)が10匹程うろついていると言われています。
スキアエノクロミス フライエリーの飼育について
本魚は古くから紹介されています。
アフリカンシクリッドを代表するようなポピュラーな種類です。
但し、飼育に関してはそのポピュラー性とはうらはらに、そこまで容易ではありません。
まず、本魚を飼育する上において、留意する点はストレスです。
本魚は混泳魚からのストレス、水質に対するストレスにあまり抵抗力はありません。
容易にストレス性の腹水病にかかってしまいます。
特に繁殖を狙いたい場合、メスは常にオスのフィンスプレッディングや追跡からストレスを溜めやすくなるので、十分な管理が必要です。
いじめられている様な傾向、ストレスをためているような傾向が見られた場合、隔離・他の水槽への移動などの処置が必要です。
ある程度、オスとメスを分けて飼育するのも望ましいと思います。
また、水質についても若干敏感な所があり、濾過槽にゴミがたまった状態でほったらかしにしておくと、真っ先に影響がでます。
こまめな清掃が必要です。
本魚の飼育には日頃の観察と日頃の水質管理がとても要求されます。
「観察」と「水質管理」はシクリッドだけでなく、熱帯魚飼育の基本です。
基本とはいえ、継続するのはなかなか大変です。
この基本を愚直につづける事が出来れば、本魚は容易に飼育できると思います。 (2017/03/30)
アフリカンシクリッドを代表するようなポピュラーな種類です。
但し、飼育に関してはそのポピュラー性とはうらはらに、そこまで容易ではありません。
まず、本魚を飼育する上において、留意する点はストレスです。
本魚は混泳魚からのストレス、水質に対するストレスにあまり抵抗力はありません。
容易にストレス性の腹水病にかかってしまいます。
特に繁殖を狙いたい場合、メスは常にオスのフィンスプレッディングや追跡からストレスを溜めやすくなるので、十分な管理が必要です。
いじめられている様な傾向、ストレスをためているような傾向が見られた場合、隔離・他の水槽への移動などの処置が必要です。
ある程度、オスとメスを分けて飼育するのも望ましいと思います。
また、水質についても若干敏感な所があり、濾過槽にゴミがたまった状態でほったらかしにしておくと、真っ先に影響がでます。
こまめな清掃が必要です。
本魚の飼育には日頃の観察と日頃の水質管理がとても要求されます。
「観察」と「水質管理」はシクリッドだけでなく、熱帯魚飼育の基本です。
基本とはいえ、継続するのはなかなか大変です。
この基本を愚直につづける事が出来れば、本魚は容易に飼育できると思います。 (2017/03/30)