サボテンの国際取引規模について(2012年~2015年)
サボテンの国際取引規模を調査するにあたって
サイテス(CITES)のホームページには全世界での希少動植物の国際取引量についてのデータベースが存在しています。
これは世界で申請されたサイテス許可書を全てデータベース化し、国際的にまとめあげたものです。
このデータベースを見る事で、取引規模、取引の盛んな国、取引されている種類、取引形態(一次品、二次加工品)などが分かってきます。
今回、このデータを用いて、サボテンの国際取引の状況を調べてみました。
なお、今回の調査は2つの取引形態に分けて行いました。
1「生きている個体」 ・・・ サボテンを生きた球体のまま輸出入する
2「種子」 ・・・ サボテンの種子の輸出入
また、オリジナルのデータは下記サイテスURLにてダウンロードできます。
https://www.cites.org/
(注)このデータベースには「個数」情報しかありません。金額情報はありません。
その為、以下であらわしているグラフなどの数値は全て個数を元にしています。
これは世界で申請されたサイテス許可書を全てデータベース化し、国際的にまとめあげたものです。
このデータベースを見る事で、取引規模、取引の盛んな国、取引されている種類、取引形態(一次品、二次加工品)などが分かってきます。
今回、このデータを用いて、サボテンの国際取引の状況を調べてみました。
なお、今回の調査は2つの取引形態に分けて行いました。
1「生きている個体」 ・・・ サボテンを生きた球体のまま輸出入する
2「種子」 ・・・ サボテンの種子の輸出入
また、オリジナルのデータは下記サイテスURLにてダウンロードできます。
https://www.cites.org/
(注)このデータベースには「個数」情報しかありません。金額情報はありません。
その為、以下であらわしているグラフなどの数値は全て個数を元にしています。
「生きている個体」の輸出について
・輸出国では中国が首位です。
・次にオランダ、大韓民国と園芸産業の進んだ国が上位になっています。
・オランダや大韓民国は国土も狭く、人件費も高い国です。
しかし、サボテン栽培を「輸出産業化」させる事に努力したため上位に来ています。
・第4位にはエチオピアが出てきています。ちなみにエチオピアは、ほぼ全量をオランダへ輸出しています。
・次にオランダ、大韓民国と園芸産業の進んだ国が上位になっています。
・オランダや大韓民国は国土も狭く、人件費も高い国です。
しかし、サボテン栽培を「輸出産業化」させる事に努力したため上位に来ています。
・第4位にはエチオピアが出てきています。ちなみにエチオピアは、ほぼ全量をオランダへ輸出しています。
「生きている個体」の輸入について
・オランダが首位で次位が日本です。
オランダは輸出も輸入量も大きい国です。中継加工貿易としての歴史の深さを感じさせます。
どうも統計データを見るとオランダはエチオピアから輸入をし、更に加工を加えて第三国に輸出している感じです。
オランダは輸出も輸入量も大きい国です。中継加工貿易としての歴史の深さを感じさせます。
どうも統計データを見るとオランダはエチオピアから輸入をし、更に加工を加えて第三国に輸出している感じです。
日本の輸入状況
・日本は、輸入の殆どを中国に依存しています。(表1)
・日本が輸入している品種は、その殆どが金鯱、金烏帽子などホームセンターで寄せ植え販売されているような種類です。(表2)
・日本が輸入している品種は、その殆どが金鯱、金烏帽子などホームセンターで寄せ植え販売されているような種類です。(表2)
「種子」の輸出について
・種子輸出ビジネスはグローバルで、ほぼアメリカとマルタで独占されています。
・マルタとはあまり馴染みの無い国ですが、イタリアのシシリー島の沖にある地中海上の小国家です。 正直、この小さな国がサボテン種子ビジネスでアメリカと両翼を担っているとは驚きです。 ただ、雰囲気的には地中海の温暖な気候で、ある程度乾燥していそうです。サボテン栽培にはとてもよさげな感じです。 |
「種子」の輸入について
・輸入国として取引量が最も大きいのは中国です。次位は日本です。
・欧州の種子業者が運営しているWEBサイトに中国語表記があったりするのも頷けます。
・日本はサボテンの輸出は行っていませんが、種子の輸入で2位につけているのには驚きました。それだけ、国内消費が盛んであることがうかがえます。
・欧州の種子業者が運営しているWEBサイトに中国語表記があったりするのも頷けます。
・日本はサボテンの輸出は行っていませんが、種子の輸入で2位につけているのには驚きました。それだけ、国内消費が盛んであることがうかがえます。
日中両国での輸入種の違い
日中両国ともアリオカルプスとツルビニカルプスがメインです。
ただし、単純に日中両国ともこの2種に傾倒していると考えるわけにはいきません。
種子に関しては、データが存在するのは付属書Ⅰのみだからです。
そもそも付属書Ⅱの種子については、サイテス申請が行われません。
つまり、もともとのデータが存在しません。その為、付属書Ⅰが中心にでてくるのは当然です。
しかしながら、興味深い事が分かってきます。
・日本ではは黒牡丹・姫牡丹(Ariocarpus kotschoubeyanus)がとても好まれるが、中国ではそれほどでもない。
・中国では昇竜丸(Turbinicarpus schmiedickeanus)が大人気だが、日本ではそれほどでもない。
日本人は黒牡丹・姫牡丹にはお金をかける傾向があると思っていましたが、統計的にもあらわれています。
ただし、単純に日中両国ともこの2種に傾倒していると考えるわけにはいきません。
種子に関しては、データが存在するのは付属書Ⅰのみだからです。
そもそも付属書Ⅱの種子については、サイテス申請が行われません。
つまり、もともとのデータが存在しません。その為、付属書Ⅰが中心にでてくるのは当然です。
しかしながら、興味深い事が分かってきます。
・日本ではは黒牡丹・姫牡丹(Ariocarpus kotschoubeyanus)がとても好まれるが、中国ではそれほどでもない。
・中国では昇竜丸(Turbinicarpus schmiedickeanus)が大人気だが、日本ではそれほどでもない。
日本人は黒牡丹・姫牡丹にはお金をかける傾向があると思っていましたが、統計的にもあらわれています。
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